北野武といえばもはや世界的な映画監督ですが、今回紹介するのは彼の初期(三作目)の作品(予告編@youtube)。
聾の青年・茂はごみ回収の仕事をしている最中、壊れたサーフボードを拾う。
同じく聾である恋人である貴子を誘い、海に行く茂。
サーフィンに夢中になっていく茂とそれを砂浜で見守る貴子。
やがて茂はサーフィンの大会に出るまでに成長するが……。
という内容。
この映画の特徴は、その静けさにあります。
聾の茂と貴子は、普段は手話で会話しているような描写はあるのですが、例えば手話に字幕をつけるとか、心の声をナレーションにするとか、そういうことはなされていません。
二人の気持ち、思いや心境は表情やしぐさで表現されています。
波の音と久石譲の音楽(テーマ曲:silent loveは彼の隠れた名曲!)、そして二人のたたずまい、それがこの映画独自の静けさを醸し出しているのです。
山田の個人的なお気に入りはエンディング、エンドロールに入る前の場面。
泣けます。おそらく、泣けます。
ケアマネ的視点
・自分の好きなことは大切にする。
・大切な人には自分なりの方法で気持ちを伝える。
・泳ぎに自信があっても、海に入る時は要注意。