北山 河窪所長の小部屋

在宅介護の底力

コロナ感染拡大防止のため、ブログ「スナック北山」お休みさせて頂きます。

 

前回、訪問入浴の話をしました時に

在宅には計り知れない力があるとお伝えしました。

今日はママを封印し、まごのてヘルパー坂上として想いを綴りたいと思います。

皆様が、ママを熱望されていることは存じ上げておりますが、

冒頭の通りでございますので、何卒ご了承下さい。

 

私が、在宅介護の世界へやって来たきっかけは、

今後の介護業界を見据えての事でした。

本音は、毎日利用者に会える、施設が好きです。

分刻みのスケジュールをこなし、患者様との時間を作るため

一日中奔放していた、看護助手が好きです。

しかし、この先在宅の需要が増えていき、

自宅での看取りも視野に入れた介護が主流になってくることを見越し

これまでの経験を生かせないかと飛び込みました。

介護の世界では、各専門職がチームケアと呼ばれる連携のもとケアを行います。

自宅で過ごしたいという希望を叶えるため

本人、家族、ケアマネ、介護関係者、医療関係者などが

それぞれの場所でそれぞれの役割を担います。

そのチームの中で、何かの役割を担えればと思ったのが始まりでした。

 

訪問入浴を始めて、施設や病院とはまた違う関りを感じていました。

そうして過ごしていくうちに、ちょっとした違和感が芽生えてきました。

これまで、居心地よく過ごす、治療に専念する、といった環境での介護でしたが

ご利用者様の生活にお邪魔する、つまり人生にもお邪魔することで

ご本人の城に入らせて頂き、いろいろな思いを聞かせて頂きました。

その中でも一番強く感じたのが、生命力の強さです。

最期は自宅で、最期のお風呂を

といったご利用者に関わることも、少なからずあります。

ところが自宅へ戻ると、元気を取り戻し寝たきりから自力歩行へ

最期のお風呂と言われてから、二回、三回、一年と入浴される。

そんな方にたくさんお会いしてきました。

ただ、奇跡と呼ぶのは簡単ですが、

私には自宅という特別な場所が力をくれているように見えました。

急性期の病院で、ターミナルの患者様をたくさん看取りました。

お別れの時期が近いと分かることもあります。

しかし在宅では、そんな方でも見違えるように回復されることもあります。

もちろん自宅だけでなく、チームケアに関わる全ての人の力

何を差し置いても、ご本人様の生きる力があってこそです。

そしてそれが、最大限に作用するのが自宅であると感じています。

 

人間の生命力の凄まじさを、何度も感じ

気づけば在宅介護の虜になっていました。

今でも、施設や病院での業務に心残りがないとは言えませんが

訪問介護にしかできないサービスはあまりに多く

更にできることを探しながら、

お客様が笑顔になれる時間を増やしていきたいと思います。

 

今回の話は、あくまで個人の感想です。

いろんな人のいろんな考えがあるからこそ

いろんなアプローチがあるんだと思います。

 

ヘルパー坂上に会ってみたい人も

訪問介護について知りたい人も

在宅介護を語りたい人も

まごのて北山におこしやす♬