とあるご夫婦のこと。

よくよく見返すまでもなく、このブログ、全然ケアマネらしいこと書いてない……とこっそり気にしていたので、今回はそれらしいことを書いてみます。

介護保険に関わっていると、ごく普通に暮らしている人よりよく遭遇するが人の死。

私、縁あって、自分とほとんど年の変わらない方の担当になりました(第二号被保険者の方)。

末期の癌であり、最後の時間を過ごすために病院から実家に帰る、という方。

主に連絡を取り合うことになったのはその方のご主人。家で仕事をしつつ奥様のそばで過ごされていました。

予後数週間、と言われていたにもかかわらず数か月、ご実家で頑張られたご本人。しかし、その時は来ました。

私がそれを知ったのは、とある日曜日の電話。

携帯にご主人からの不在着信があり、数時間後に折り返した時のこと。

山「お電話いただきましたか?」

「あ、間違えて押しちゃいました」

山「(え?w)」

夫「あの、実は今日の午前中、妻がなくなりました」

山「……」

あんな時って、本当に言葉が出ないものですね。

ただ、ご主人の声がどこか涼やかだったのが印象的でした。

もし、ご主人の中に『奥様との最後の日々を過ごせたことの満足感があったとすれば、そのお手伝いができていたとすれば、僕はケアマネとしてちゃんと仕事ができたのかなと思います。